温故知新 旧き良きモノたち

まだまだ使える旧き良きモノたち。再生・再利用の中に新たな発見や知恵もある。

レコード人気復活のようやね (カートリッジ編)

前回はレコードプレイヤー本体を紹介した。今回は音の入口の部分のカートリッジについて紹介しよう。前回にも言ったとおり、オーディオの専門家でも専門サイトでもないので、ザックリと行こう。「ふ~ん、そんな感じか」と思ってもらえれば十分。

そもそも、カートリッジとは何をするものか。レコード針がレコードに刻まれている溝から拾ってきた小さな振動を、何とかして電気信号に変えようと頑張っているやつだと思えばいい。振動を電気信号に変えるのに磁石とコイルが使われている。針に直結された磁石が固定されたコイルの中で動いて電気信号を起こすタイプが MM型 (Moving Magnet)。針に直結されたコイルが固定された磁石に対して動いて電気信号を起こすタイプが MC型 (Moving Coil)。カートリッジはこの2種類に大別できる。(audio-technica社が VM型というカートリッジを作ってますが、これは MM型と同じと思っていい)

左がMM型カートリッジ、右がMC型カートリッジ

どちらがいいというものではない。余分な振動を拾わず、音がクリアな MC型の方が優れているという説もあるが、MC型は構造上から針の交換もできないし(画像を見ればわかるよね)、出力される電気信号も小さいので、昇圧トランスとかヘッドアンプと呼ばれるもので増幅してやらないと音源としてのレベルには達しない。一長一短やね。これからレコードを聞いてみようかなと思っている人には、選択肢が多く、扱いやすい MM型をおすすめする。値段の幅もあるので、安価なものからいくつか試してみて違いを実感する楽しみもある。

固い話が続いたが、もし、レコードに興味を持ったら、あのレコード盤に刻まれている溝が全ての音源だということを思い出してほしい。その溝をダイヤモンドの針でトレースして、針と直結している磁石を細かく振動させて電気信号を起こして、アンプでその電気信号を大きくして、最後にスピーカーで電気信号を空気の振動に変えて音として聴いているわけだ。

振動 ⇒ 電気信号 ⇒ 振動

普段、スマホとかで音楽を聴いているときは

データ ⇒ (D/A変換)電気信号 ⇒ 振動

前者の方が、何となく目に見えてるところもあり、個人レベルでの工夫の余地もあり、楽しむにはいいのかもしれない。最近、アナログの人気が復活している理由はそのあたりかな。

まだまだ使える旧き良きものたち。次回はオーディオから外れてみようか。

ではまた次回をお楽しみに。