温故知新 旧き良きモノたち

まだまだ使える旧き良きモノたち。再生・再利用の中に新たな発見や知恵もある。

レコード人気復活のようやね (プレイヤー編)

タワーレコードディスクユニオンといった大型店でレコードが大量に扱われているよね。山下達郎さんとかは、新たにプレスしたり。人気復活なんだろうか。この人気、しばらく続いてほしいなぁ。ということで、数回にわたってレコードにまつわる話をしましょう。まずは、レコードプレイヤーから始めよう。オーディオ専門家のサイトではないので、使う人の立場でのザックリした話ね。

レコードプレイヤーは、大雑把に言うとターンテーブル(レコード盤を置くところ)とトーンアーム(レコード盤をなぞっていくアームね)で構成されている。ターンテーブルを回転させる方法は、モーターと直結しているダイレクトドライブ方式と、ベルトを介するベルトドライブ方式がある。昔はリムドライブ(アイドラードライブ)と言って、ターンテーブルの内側にホイールを接触させて回転させる方式もあった。これからレコードプレイヤーを買おうと思っている人は、ダイレクトドライブ方式がいいと思う。選択肢も多いし、おそらくメンテナンスフリーだし。私が高校の時に手に入れたレコードプレイヤーもこのダイレクトドライブ方式。この方式は、直流モーターが直接ターンテーブルを回転させているので、回転を微調整する必要がある。ストロボの点滅に合わせてターンテーブルのブロックマークがピタッと止まれば回転はバッチリ。

使い方はシンプルなのでコツといったものは無いが、セッティングには少々手間をかけた方がいい。まずは水平ね。これは、水準器付きレコードスタビライザーが便利。

YAMAHA YP-D51 真ん中にあるのがスタビライザー兼水準器

 

次に針の位置を決める。オーバーハング調整ってやつ。ターンテーブルの中心に針を持っていったときにだいたい 15mm ぐらい離れていればいい。これは、針がレコードの溝をトレースするときのトラッキングエラーというものをできるだけ少なくする調整なんです。もっと詳しく知りたい人は専門のサイトをググッてみてください。

円形のレコード盤の接線方向にカートリッジが沿っていればよろしいかと

針を中心に持ってきたときに 15mm ぐらいのところにあればOK

 

次は針圧。針にかかる重さね。まず、トーンアームがバランスよく水平になるようにカウンターウェイト(お尻の重り) を調整。水平になったら、その状態でカウンターウェイトの目盛りだけをゼロに合わせる。それから適正針圧の重さの目盛りまでカウンターウェイトを回す。これで針先に適切な圧がかかるというわけ。

最後はインサイド・フォース・キャンセル(アンチスケーティングとも言う)。もし、全く溝の無いツルツルのレコード盤に針を落とせば、スゥーと中心に引き寄せられる。つまり内側に向かう力が発生してるわけ。そのままにしておくとレコードの溝の内側に常に力が加わった状態になる。その内側への力を打ち消そうという設定。ダイヤルで設定するものもあれば、物理的に重りで引っ張るものもある。

針圧は 1.5g 分銅みたいなのがぶら下がっているのがインサイドフォースキャンセラー

 

「めんどくせ~」と思った人も多いやろね。でも、少々ええかげんでもそれなりに音は出るんよ。間違えたらエラーで先に進めないデジタルとは、そこが違う。そして、きちんと手間をかけた分だけ、音がよくなった気分がする。(笑) アナログがちょっぴり楽しいのはそういうところかもしれない。

まだまだ使える旧き良きモノたち。次回はカートリッジの話をしましょう。

ではまた次回をお楽しみに。